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院長のコラム

2007-07-03 14:15

ボトックスとヒアルロン酸の違い

日常診療の中でヒアルロン酸(又はコラーゲン)とボトックスの違いをよく聞かれますが、ヒアルロン酸は無表情の状態で目立っているシワや陥没部に注入し目立たなくするために用います。

ホウレイ線のシワに良い適応です。一方ボトックスは表情を作った際に筋肉の動きによってできるシワに対して用います。額、目尻、眉間のシワなどに良い適応です。シワの部位によっては両者を併用することも大変有効な方法です。

またボトックスは、シワだけでなく咬筋(エラのところの噛む筋肉)に注入し顔の輪郭を細くしたり、ワキに注入し汗の量を減らす効果もあります。但し、両者とも永久ではありませんので継続することが必要です。

2007-06-22 13:18

男性のフェリチン

前回はフェリチンから鉄欠乏の女性が非常に多いということを書きましたが、男性においてもフェリチンは重要な情報を教えてくれます。

男性は月経がありませんので鉄欠乏のある方はほとんどいません。しかしたまに男性でもフェリチンの低い方がいます。こういう場合考えるのは鉄の消費増大や吸収障害です。特に注意しないといけないのは消化管出血です。

このような方は胃や大腸の内視鏡をするように勧めます。最近当院の患者さまで胃の早期ガンが見つかりました。早期であったためお腹を切らず、内視鏡で摘出できたそうです。本当に良かったです。

2007-06-20 10:24

日本女性は鉄欠だらけ

日常の診療で鉄欠乏や潜在性の鉄欠乏である女性が多いのに驚かされます。しかしほとんどの場合指摘されることはありません。何故なら以前にも書きましたが、データの見方が違うからです。

一般検診の場合フェリチンを測ることはまずありません。しかし鉄の過不足を判定するにはフェリチンが必須なのです。もちろん臓器障害などを除外しないといけませんが・・・。

一般検診で貧血の有無や鉄の過不足はヘモグロビンやヘマトクリット、MCV、 MCH、MCHC、血清鉄などで判断されます。しかしこれらは貯蔵鉄の低下が長期に渡らないと変化しません(大出血の場合は別ですが)。したがって一般検診で貧血が指摘される場合は相当重症な鉄欠乏がであるのです。

2007-06-19 12:51

紫外線

いよいよ日差しがきつくなり紫外線が気になるのではないでしょうか?

紫外線はその波長の長さによって「A波(UVA)」、「B波(UVB)」、「C波(UVC)」に分けられます。最も有害なUVCはオゾン層に吸収され、地上に届くことはありません。日焼けで肌が真っ赤に焼けたり、水膨れができたり肌が赤くなる日焼けをサンバーンといい、主な原因となるのがUVBです。しかしUVBも地上に届くのは全紫外線の約10%と少量です。

一方日焼けで肌が黒くなるのをサンタンといい、UVAが原因です。UVAはUVBほど肌に急激な変化を与えず影響が少ないように見えますが、UVAは波長が長く肌の奥深くまで到達し、コラーゲンを変性させシワなどの原因やシミの発生に大きく関わっています。

またこれら紫外線は細胞のDNAを傷つけ、傷つけられたDNAの状態で細胞分裂をすると間違った遺伝情報が伝達され、ガンの発症につながる可能性があります。そして目の水晶体は紫外線を吸収するとタンパク変性を起こし白内障の原因になります。

紫外線対策としては日傘や帽子、衣服、日焼け止めなどですが、衣服は素材の細かいもの、例えば木綿やポリエステル素材は紫外線予防に適しています。また色の濃い衣服のほうが薄いものよりも紫外線予防になります。日焼け止めはUVBカット指標のSPF値だけでなく、UVAカット指標のPA値を重視することが大切です。そしてムラなく塗り、こまめに塗りなおすことが大切です。また使用後はきれいに洗い流すことも重要なスキンケアです。

2007-06-13 16:58

昨日の続きです

サプリメントの服用を開始して3週間後に来院されたとき、本人も驚くほどの改善を実感されていました。

「5年間もの間週に5日間生じる頭痛がサプリを飲みはじめて1回しかない。しかも痛み止めもいらなかった。耳鳴りや動悸もなくなった。階段も苦にならなくなった。夜ぐっすり眠れるようになった。」などの多くの改善が見られました。

患者様は今までいろんな薬剤を使っても改善しなかった症状が栄養だけで改善したことに非常に驚かれておりました。今も元気で仕事と家庭を両立させています。このように栄養で改善できる方が意外と多いのではないでしょうか?

2007-06-12 14:49

本人しか判らない辛さ

前回データが基準値にあるがために異常なしと判断され、辛い症状を抱えたまますごされている方が多いということを書きました。当院での栄養療法ですばらしい改善がみられた患者様の例です。

30台の女性で5年前から頻繁に起こる頭痛や動悸に悩まされ、買い物から帰ると疲れて横にならなければならず、ひどい時は家事もできない状態でした。色々な診療科を受診してもいつも異常なしでした。もちろん本人もやろうとするのですが体が動かないのです。これは本人しかわかりません。だから家族からはなまけものとかやる気がないとかいわれていました。そして血液データを解析すると、確かに臓器の障害はありませんでしたが栄養状態が非常にひどいものでした。タンパク質、ビタミンB群、亜鉛、鉄など多くの栄養欠乏が判りました。特に鉄の欠乏が重篤でした。この患者様はサプリメントを使う治療について納得され栄養療法を始められました。1ヶ月目に本人も驚くような変化がありました。続きは次回へ。

2007-06-08 16:52

血液データの読み方の違い

栄養療法のデータ解析の際、患者様から「健康診断での血液検査ではどこも異常がないといわれたのに・・・」「栄養状態について何も言われたことがない」とよくいわれます。それはデータの見方が違うからです。

以前の僕もしていたように、基準値の範囲内にあるものは全て正常と、範囲を逸脱しているものは異常とみなします。しかも臓器別の判定になります。したがって基準値内→臓器正常→健康ということになるのです。そのため辛い自覚症状があるにもかかわらず検査データが基準値内にあるがために異常なしとして見過ごされてしまうことになるのです。そしてこの見過ごされてしまっている患者様が多いのです。またこのブログで御紹介していきます。

2007-06-02 17:04

妊婦さんの栄養

本日 妊婦さんが栄養解析のため来院されました。この妊婦さんは疲れやすい、ふらつき、肌荒れなどがひどく栄養療法を希望されました。検査結果は驚くほどひどいものでした。

タンパク欠乏、ビタミンB群欠乏、ミネラル不足などなど。特に鉄の欠乏がひどい状態でした。子供は母親のお腹にいるときに鉄をもらうのですが、母親に鉄が不足していると十分な鉄がもらえず鉄不足の状態で生まれてしまうのです。そうなると皮膚や粘膜が弱くなってしまい、アトピーや喘息になる子がいます。

妊婦の貧血はよく見られることで産婦人科の先生から鉄剤を処方されますが、ほとんどの方が服用すると気持ちが悪くなり続けることができません。それは無機鉄だからです。無機鉄は吸収が悪く、また活性酸素を発生させますので良くありません。鉄の補給にはヘム鉄を服用するべきなのです。

この妊婦さんは現在妊娠6ヶ月です。今の栄養状態は良くありませんがまだ十分間に合いますのでしっかり栄養補給をして元気でかわいい赤ちゃんを生んでくださいね。